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間取りで後悔しないために

季節は秋から冬に変わりつつありますが、娘から送られてきた銀杏の写真で秋気分を(笑)

大学の友達と京都に
二人でフィルムカメラを持って行ったそうです。
私がフィルムカメラをずっと使っていたので、娘も1つだけ持っているのですが、
おじいちゃんがカメラマンだという友達もフィルムカメラを愛用しているとかで、
秋の京都へ日帰りカメラ旅をしてきたそうです。

iphonでめちゃくちゃキレイな写真や動画が取れる時代に
フィルムカメラを愛用して楽しんでいる様子は
なんだかいいな~と思いました。
古いカメラも大事にしてほしいですが、
それよりも、こうやって季節の移り変わりを感じる時間や
友達との思い出を大事にしてほしい。と思う母なのでした。

さて、話は変わりまして本日のブログもまた土地に関わる間取り作りについて。です。

前回、前々回と南向きの土地について書きましたが
では北向きの土地はどうか、というと
一般的には日当たりが悪くて(悪そうで)良い印象を持てない方が多いのですが・・・

実際にその土地の南隣に2階建ての家が建っている場合
日中には土地の半分くらいが日陰になっている事もあります。

ではもしあなたがそんな土地に家を建てなければいけなくなったら
どのようなご要望を出しますか?

お家を建てる際に叶えたいのは
リビングの明るさ なのではないでしょうか。
北向きの土地の場合はこの「リビングの明るさをどのように確保するか」
が結構課題になります。

日当たりを確保しようと南側にリビングを配置しても
お隣の家の陰で光が入ってこない・・・
ならば南の家から出来るだけ距離を取ればよいのですが
土地にかなりの奥行きがなければそれも難しいですね。

では南からの光を諦めて
東や西から光を取り入れようと考えますが
密集した住宅地であればその方向にも家が建っている事が多く
そうなると光が充分に入ってこないですし
もし隣接して家が建っていなかったとしても
そちらに窓を設ければ外から丸見えになってしまうので
カーテンを設置しなければならず
そうするとカーテンによって薄暗い室内になってしまいます。

これらは
実際に住んでから気付くことも多く
図面上だけで見ていると気付かない事から
実際暮らし始めたら、想像と違う・・・という事にもなりかねません。

というわけで、間取りを考える際には
その土地の周辺環境も確かめながら考えないといけないため
単純に動線重視で考えればよいわけではないので
これが難しいところです。

そして
「部屋は南向きで作らないといけない」
という固定概念で間取りを作ってしまうと
家の見た目が悪くなってしまいます。
というのも
この場合、トイレや洗面、お風呂等の水回りが北面に配置されてしまう
→家の正面に配置されてしまうからです。

水回りが家の正面に配置されると
正面に窓が出来、その窓のサイズや位置がバラバラなので
外見のバランスが崩れやすくなります。
もしもお風呂やトイレに窓を設けなかったとしても
換気扇が必要なので、やっぱり外観のデザインが崩れてしまいます。

そして実は窓や換気扇が外壁を汚す大きな原因となるんです。
それは窓や換気扇にたまったほこりや汚れが雨で流れて
黒ずんだタレジミがついてしまうからです。

というわけで北向きの土地で気を付けなければいけないのは
「部屋を日当たりの良い場所に優先的に配置しなければいけない」
という思い込みのままに間取りを考えてしまう事です。

北向きの土地の場合は
単純に南側に部屋を配置するだけでは
十分な明るさは確保できません。

これらの問題を解決するためには
その部屋の本来の役割や住んでからの使い道などをよく考え
どんな窓をどの位置に配置するべきかを考えながら
間取りを考えなければいけませんし
それには周囲の家の様子や環境等が関係してきます。

先にも書きましたが
お家づくりの際には単純に動線等だけでなくて
このような事も考えながら
土地選びと間取り作りをしていただければと思います。