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収納と建築コストの話
少し前に、友達と名張の「ハレノヒ」さんでランチしたのですが、
お店の前のミモザが見事で、
まだ花は満開にはなっていませんでしたが、満開の頃にはさぞかしきれいなんだろうな~と思いました。
さて、川森建築営業所前のミモザ、苗木を植えてからもうすぐ1年です。
今年は花が咲きましたが、上に伸びるというより横に大きくなっています
そして、困った事に「カイガラムシ」にやられています(T_T)
色々調べながら虫退治していますが、これから先どうなることやら・・・
さて、今日のブログは収納についてです。
数年前に比べると建築コストがかなり高騰している今、少しでもコストを抑えて家づくりを考える場合は家の面積を抑えることが重要になります。
そのためには図面の見方を知っておくのが賢い家づくりだと言えると思います。
平面図を見ると部屋の広さの間隔はわかり辛く、「これでは狭いのではないか」と感じてきますし、そうなると収納が足りないのではないか、と感じるからです。
それで、本来は家の面積を抑えないといけないのに、逆に広げてしまう可能性が高くなってしまいます。
そうならないためには正しい図面の見方をしっておいていただきたいと思うわけです。
例えば収納について。
収納量は床面積ではなく壁面積で変わってきます。
床に物を置くのではなく、壁に設置する棚に置いていくからです。
でも、平面図で見ていると床面積しか見えてこないので
つい、単純に床面積だけを増やそうとしてしまいます。
床面積を増やすと一気に建築コストがアップします。
数値に直すとわかりやすいと思いますので書いてみますね。
例えば2帖の収納を追加したとして
入口をどこに作るかで変わりますが
一般的には1段あたり2.93m物が置けるようになるので
仮に棚板を4枚設置したとしたら
5段で14.65mも物が置ける棚があることになるので
かなり収納アップになりますね。
もし床面積を変えずに壁面積だけを使うとすると
例えば6帖の部屋だと長手方向の有効寸法は3m51cm、短手方向は2m60cmですが
この短手方向に窓をつくらず1面を壁にして、その壁面をすべて収納にすると
1段辺り2m60cmの棚が作れることになります。
先程の2帖の収納よりは少ない物の、ほぼ同等近く物が置ける ということになりますね。
長手方向に棚を設置するとなると1段あたり3m51cmの棚を設置できるので、
先程の2帖の収納よりかなり多く物が置ける計算になります。
まぁこれは単純な計算だけのお話なので
実際には部屋の中に棚を設置するということは、部屋の面積がその分小さくなりますし、物が丸見えになるのが嫌だから扉を付けたい ということになると扉のコストがかかってくるのですが
扉を付けることと、1部屋を別でつくることとを比べると、扉を付ける方がかなり割安にはなります。
そして、次に、もうひとつ考えていただきたいことが
「通り抜け動線、回遊動線は、壁が有効に使えなくなる」
ということです。
床面積のわりに収納量が少なくなる というわけですね。
例えば4帖のウォークインクローゼットは、
1段あたり7mもの棚を設置することができるのですが
この収納を通り抜け出来るようにすると、その量は半分になってしまいます。
通り抜けや回遊にすることで、利便性は上がると思いますが
本当に通り抜ける必要があるのかを
じっくり考えていただきたいかなと思います。
少しでも動線を短くしたいという気持ちもとても良くわかりますが
その数歩を少なくすることと
収納が半分になることと、どちらが良いか
例えば現在の建築費高騰を考えたら
通り抜け動線にした場合の収納力で良いのであれば
通り抜けをやめて収納を半分の広さにしたら
建築費はかなり抑えることが出来るので
そのような考え方も知っておいていただけたらと思います。