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土地を見る時の視点

私の机からの眺め。

西に向いているので、午後からは西日が酷くて、この事務所へ引っ越してしばらくしてからロールスクリーンを設置してもらいました(^^;)
日差しがきつくなってきた午後から夕方にかけてはロールスクリーンを下ろしています。

でも、朝は窓から見える緑の景色が気持ちいい!ちょっと疲れた時に眺めるのもいい!
ローカルで良いロケーションです。

ただ、こうやって気兼ねなく景色を眺められるのは
周囲の家や建物からすごく離れているからです。
もしすぐ隣に2階建ての家が建っていたら、
きっとレースのカーテンを設置して、いつも閉めっぱなしになることでしょう。

前回
「土地探しは建築会社と一緒に」というお話をさせていただきましたが

今日も続いて土地について、
「土地を見る視点」についてぜひご参考にしていただけたらと思います。

例えば
「90坪、南向き、正方形に近いきれいな形の土地が分譲地の一画にあった」
とします。

もしあなたがその土地に家を建てるとしたらどのような家を想像されますか?

一般的に「南向きの土地」は人気が高く
そして「広い土地がいい」と希望している方も多くいらっしゃると思いますのでご参考に。

では
この土地でやってはいけないこと
をお伝えします。

まず一つ目には

「こんなに広い土地なのに2階建てを建てる」ことです。

90坪もあれば平屋を建てても莫大な余白が出来てしまうのに
ここに2階建てを建ててしまうと
さらに敷地に余白が出来てしまうだけだからです。

家を建てる際に、家の周りには通路分として余白が必要ですが
1階が20坪の家だと、予約は10坪あれば充分で
そこに駐車場分として1台4.5坪(2.5m×6m)×3台分=13.5坪を足しても
残り46.5坪も余白が出来てしまいます。

それならば平屋にすることで出来るだけ敷地の無駄な余白を少なくして
外構工事にかかるコスト負担を少しでも減らした方がいいですし
建てる時のコストの事だけでなく
維持管理の手間や経費の事を考えてもその方がいいですよね?

46.5坪の余白を使ってやりたいことがある方は別ですが
また他にどうしてもその土地でないといけない理由がないのであれば
(住みたい地域にその土地しかない、等)
広すぎる土地を選ばなくていいと、個人的には思います。
平屋を建てるにしても、形にもよりますが60坪もあれば充分ですので。
土地が小さくなれば外構面積が減りますし
庭の維持管理も楽になりますし
固定資産税も安くなりますしね。

そしてもうひとつやってはいけないことは

「日当たりが良いからと南向きの部屋にする」

ことです。

弊社の事務所のように周囲に何も建物がなく
そして今後もおそらく建つことがない という土地であればよいのですが

分譲地の一画であれば、周囲には家が建っている、もしくは建つ予定がありますよね。
ということは家の前の道を人や車が通ることになります。
南向きにリビングや部屋を作って窓をつくったとしても
道路から丸見え・・・ということになります。

実は新しく分譲された土地でまだ周囲に家が建っていない土地を見た時には
そのような事を想像し辛い事もあって
「日当たりも良くて広くていい土地だな~」
と感じやすいのですが
どんどん家が建つと、周囲から見られるからとカーテンが開けられない家になり
思ったより明るさや開放感を感じにくくなってしまう可能性があります。

そして、せっかく広い土地だからと
あこがれの大きなウッドデッキを南側に作ることもできますが
それも道路から丸見えだとくつろぐことが出来ないので
作ったもののほどんど使わなかったり
道路から見えなくするための高い塀や植栽をして
その費用にかなりの資金を使わないといけなくなったり
思ったほどの解放感がなくなってしまったり・・・

このように実際どのような家を建ててどのような暮らしになるかを
想像しながら
間取りを考えないといけません。

家づくりに掛けられる予算がたっぷりある場合は良いのですが
実際は、中々そうはいかないと思います。
何より家は「建てるのがゴール」ではなく
「建ててからの暮らし」の方が大切なので
余裕をもって資金計画をしていただきたいですし。

というわけで
この土地に家を建てるのであれば
出来るだけ外構費用を抑えられるように平屋を検討するべきですし
また、「南向きの部屋に拘らない」で間取りプランを考えていただければと思います。