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北向きの土地にいい家は建てられないのか?
雪山登山。あ、今年ではありません
一昨年かな(^_^;)
すっかり山登りから遠ざかっていますが、先日山登りが趣味のお客様とちょっとお話していたら、と~っても羨ましくなりました。
前も書いたかもしれませんが、山の何が好きなのかというと、やっぱりこの景色ですねー。頂上から見る、山々の連なる景色が好きなんです。山と空しか見えない景色。この景色を見ていると、色んなことが(例えばその時ちょっと悩んでいる事があっても)すごくちっぽけな事に思えてきて、思考がリセットされるというか何というか・・・。でもだんだん山から遠ざかると、体力に自信がなくなってきて、もう登れる気がしませんが(笑)
さて、今日は前回のブログの続きになりますが、
土地探しをしていて、現地を見に行った時に、印象が良いのは日当たりの良い土地で、あまり印象が良くないのが日当たりが悪い土地ではないでしょうか。
北向きの土地は、すぐ南に隣接して家が建っている事も多いし、東や西まで家に囲まれていたら、日当たりが悪く、積極的に買おうと思わない方が多いかと思います。
そんなわけで北向きの土地はそれ以外の土地よりも価格が安く設定されている事が多く、また価格交渉に応じてもらいやすい というメリットがあるのですが、
光が入ってこないというのは家を建てる時には致命的なデメリットになりそうなので、たとえ安く土地が買えるとしてもなかなか買おうと思えないのが現実だと思います。
そして、北向きの土地には、そのようなデメリットの他にも家が完成するまで気付きにくい潜在的なデメリットもあり、これが後悔につながるかもしれません・・・
それは 家の正面の外観が美しくない というデメリットです。
どういうことかというと
一般的にはリビングや居室が南側に配置されることが多いため、北側には、洗面、トイレ、お風呂のような水回りや階段スペースが配置されることになり、
そうなると正面に形や高さが不均一な窓がたくさん出来やすくなります。水回りには換気扇などがつくので、さらにスッキリしない外観になってしまいます。
場合によっては給湯器やエアコンの室外機などが置かれることも・・・
そして窓やその他、いろいろなものがつくと、その上にたまったほこりが雨で流れて出来るタレジミや換気扇の下に出来る黒い汚れが正面に出来てしまう事に・・・
北面は直射日光が当たらないので、なおのこと汚れが出来やすくなります。
このような事から北向きの土地で家を建てる時は、日照問題と外観問題がクリアできるように間取りを設計しないといけません。
でも、このデメリットは設計で解決できるんです。
例えば、日当たりが悪い土地でリビングに充分な光を届けるためには、土地がそれなりに広い場合は、リビングを南に建つ家から充分な距離をとった場所に配置し、さらに中庭を作り、リビングの南につくる建物を平屋にするという設計により、リビングに安定的に光が入ってくるように出来ます。
もしも土地がそれほど広くない場合は中庭をつくる余裕がなくなるので、リビングに吹き抜けを作るという手段があります。
階段や水回りは思い切って南に配置するとよくなったりします。
階段は吹き抜けになっているので、階段を南に作れば必然的に自然光を家の中に採りこんでくれるし
水回りを南に配置すれば、統一性のない窓や換気扇などを家の裏に隠すことができるからです。
中庭があると、光を入れるだけでなく、洗濯動線も良くなりますよね。
北向きの土地は一般的に敬遠されがちですが、このように解決策を知っている住宅会社からすると、むしろ価格を抑えられることから、前向きに選んでいただいても良いと思います。
土地探しは、自分たちだけで、また不動産屋さんとだけでするのは難しいので、(その土地にどのような家が建てられるのかは、不動産屋さんではわからないので)ぜひ住宅会社と一緒に、そこにどんな家が建つのかを相談しながら探していただくのが良いと思います。