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今月は久しぶりに2回出張がありました。
1回は品川、2回目は南港です。

コロナ渦では、研修会等もzoomばかりでしたが、リアルに集まっての研修会がそろそろ再開されました。

品川では、高性能の家をいかにコストを抑えてご提案できるか、そのためには完全注文住宅ではなくセミオーダーをうまく利用してはどうか　というような内容で
南港では、高性能住宅を建てるための一つのやり方（仕様について）の内容でした。

弊社で今ご提案させていただいている家づくりから、
少し方向転換するのかどうか？　というようなことを考えさせられた研修会でした。

今回は２つとも研修会後の懇親会もあったのですが
各工務店様の本音の話はこの懇親会で飛び交います。
というわけで、これからの家づくりについて、帰り道では川森と「うーん、うーん」と唸りながら帰ってきたわけです（笑）

物価高に伴って建築資材や水回りなどの設備もどんどん値上がりしていて、
本当に数年前とは同じ坪数の同じ仕様でも300万～500万くらいも価格が違ってきています。
家の価値をどこに求めるか、はお客様によって（工務店によっても）様々ですので何が良いとは一概には言えませんが
「価格」面を重視されるお客様も多く（当たり前ですが）
その場合、単純に「家」の見積書だけで比較検討してしまうと
失敗してしまう可能性もあります。

それは、見積書に「オプション」として必要になるコストが入っていなかったり
実は家以外の、例えば外構代にすごく高いコストがかかってしまったり
電気代やメンテナンスコストが高くなってしまう
という可能性もあるからです。

ですので「価格」を比較する場合は
もっと全体に目を向ける事、
オプションや外構なども含めていくらになるのか
というようなところにも目を向けて考えなければいけません。

例えば同じ坪数の平屋の家を建てる場合でも
中庭がある家とない家では価格が結構違ってきます。

これは同じ坪数でも工事面積が違ってくるからです。

例えば真四角で建てられると仮定して
中庭がない家よりもある家の方が家の全周が大きくなるため
壁の長さが増えます。
ということは外壁費用が高くなるわけですね。
また中庭部分の壁も工事しないといけなくなりますのでさらに外壁面積が増えます。

というわけで
中庭があるだけで家のコストは割高になってしまうわけですが
でも中庭があることでカットできるコストもあるんです。

まずはカーテンやシャッターにかかるコストです。
周囲からの視線を気にする必要がない中庭には
カーテンは必要ないですし
中庭の窓には直接風が当たらないのでシャッターは必要ありませんが
外周部の大きな窓は台風時の強烈な風が当たるため
そして防犯面からもシャッターが必要になりますよね。

中庭がない家では
目隠しや防犯対策のために、
塀や植栽を植えたり、庭を飾ったりする必要があり
外構コストが高くなりがちです。

また、形がいびつではない総二階建ての家が一般的に建築コストが安くなるのですが
そのような家にする場合
間取りをよく考えないと
先程書いたように、カーテンやシャッターや外構代などのコストが高くなりがちなだけでなく
将来増築したくなるような不便な間取りであると（1階に居室がない等）
その増築費用が大きな老後の出費になってしまうかもしれません。

それに比べると
平屋にすると、一般的には総二階の家よりも高くなってしまう事がありますが
すべての部屋と収納がワンフロアにあるので
将来増改築する可能性は圧倒的に低くなりますし
家事や生活の動線も随分楽になります。

そのようなわけで
家づくりを、建物の価格だけで比較すると高い家でも
全体のコストが変わらなかったりもしかすると逆に安くなる場合もあるので
全体的なところまで目を向けるようにしていただければと思います。