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窓を活かす家づくり その2

インスタグラムでは何度かご紹介させていただいておりますが、現在リフォーム工事中の鍼灸院様。
今はお家の一部屋で開業されております。
実は当初、別の場所に新築を、いやいやお家の敷地内に新築を、
やっぱり現在の場所でリフォームを、等など、
どのような形にされるか色々とお悩みでした。
最終的に古民家離れをリフォームするご決定をされたのですが、
リフォームではやはり制限が多く、オーナー様と川森が何度もお打ち合わせを重ねて進めてきました。

そんなリフォーム工事も終盤。もうすぐ完成なのですが、
オーナー様の強いご希望でもあったのが
「この窓を活かすこと」
とても可愛い模様入りの型ガラス。
もちろん、今主流の複層ガラスのサッシではないので断熱性はありません。
でも、本当に可愛い♥
あえてこの窓ガラスを残して、それに合う内装をチョイスされました。
素敵です★

リフォーム工事では、様々な制限はあるものの、このような事も出来るので、
楽しみもいっぱいですね!

というように、リフォーム工事では、もちろんご予算の事もあって、どこまで改修するかは悩みどころではありますが(窓廻りを変更する=外壁も改修しないといけなくなります)

新築ではある程度は自由に窓の位置を配置できるわけですが、やはり窓の作り方にはとても気を使います。

前回は天井までのハイサッシを採用する際の注意点をあげましたが
今回はその他の窓について考えてみたいと思います。

弊社では敷地や環境等を考慮し可能であれば平屋をお勧めしているのですが
平屋の場合、特に窓の作り方には注意が必要になります。
すべての窓が歩く人や近所の人、前を通る車からの視線にさらされるからです。

例えば弊社では
視線が気になる場所では、横滑り出し窓を使いますが
さらにフロストガラスにすることで外からの視線がほとんど入ってこなくなります。
フロストガラスとは、すりガラスのようなガラスの事で
横滑り出し窓は上に向かって開く窓の事です。
横滑り出し窓の場合、窓が軒代わりになるので小雨の雨程度であれば
開けておくことも可能になります。
そしてフロストガラスを使用することで外からの視線が気にならなくなるので
カーテン必須ではなくなります。

また、場所によって窓の高さにも気を使います。

例えば、
一般的には床から2mの位置に揃えて引違窓を設置することが多いと思いますが
この高さに引違窓を設置すると
外から家の中が丸見えになってしまいます。

上の写真のように、窓の高さを床から2mではなく
あえて天井と合わせて見たらどうでしょうか?
窓の高さが高くなることで外から家の中が見えにくくなります。

外の地面は家の床よりも60センチくらい低いため
たとえば窓そのものの高さのサイズが70センチだとすると
2m40cm(天井高)-70cm(窓高)+60cm(地面と床の高さの差)
=2m30cmが外から見た時の窓の一番低い位置になります。
ほとんど見えなくなりますね!

もちろんこの窓にもカーテンは必要なくなりますし、
その結果、たくさんの光を家の中に採りこむことが出来ます。

ちなみにこの部屋は脱衣室の横に設置した中干しコーナーです。
反対側の壁にも同じ高さの窓を設置しており、風の通りもバッチリ、
ランドリーにぴったりですね!

このように窓の作り方ひとつで
コストや明るさ、快適性が格段に変わります。

暗くて閉鎖的な家にならないために
窓の作り方にも配慮が必要、というわけですね!