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「小さな家」でも住みやすくするためには
去年の事ですが、伊賀市にあるゲストハウスでワインのイベントがあり、たまたま居た娘と行きました。
そこは古い長屋のような建物をリフォームしていて、ゲストハウスのコミュニティールームのようなところなのですが、とてもコンパクトな作りで、元は何だったのかとても気になります。
(オーナー様とお話したのに、いろんな話が混じってしまって、忘れてしまいました(笑)また聞いときます)
家の間取りは時代と共に色々と変化してきましたが
コロナ前に比べて現在は
以前と同じ大きさで家を建てようとしたら
400~500万円くらいも値上がりしてしまったので
予算を大きく上げることなく家づくりを行うためには
家のサイズをコンパクトにするしかありません・・・
でも、家を小さくすると
住みにくくなるのではないか、という不安が頭をよぎります。
実際、やり方を間違えてしまうと
住みにくくなるだけでなく、老後を迎えた時に大きな出費をしないといけなくなりますので、
間取り作りは間違えないようにしないといけません。
例えば
コストの事だけを考えて少しでも割安に家を建てようと思うと
1階と2階の大きさを同じにする「総二階建て」にすることが一番簡単な方法になります。
ですので建売住宅やハウスメーカーの規格住宅に多いのですが
お子様が小さい家庭にとっては結構使い勝手が悪いんです。
総二階の場合は
ほとんどの間取りでは子供部屋と寝室が2階になります。
そしてリビングダイニングの広さによっては
1階に部屋が作れなくなったり、収納すら充分に作れなくなったりします。
そこで想像してみていただきたいのですが・・・
子ども達はいつもどこで遊ぶでしょうか。
間違いなくリビングですよね。
リビングで遊び終わったおもちゃを
いつも2階にある自分の部屋に持って行くでしょうか・・・・
行かないですよね。
また、大人も、
いつも着るパジャマは服を
2階の自分たちの部屋まで片付けに行くでしょうか・・・
どうせ毎日着るからと
リビングのソファーやダイニングの椅子などにひっかけておきませんか?
このような理由から
小さな総二階の家はリビングやダイニングが散らかりやすくなりますし
いつもそのような状態になってしまいますよね・・・
洗濯動線はどうでしょうか。
総二階の家では、寝室等に設置したベランダに干すことが多いので
そうなると、上下を行ったり来たり、
動線も悪く、また片付けのしにくさから
家が散らかりやすくなります。
そして、家づくりで大切な事は、「今だけの事を考えず将来の事も考える」
ということなのですが
1階に部屋がなく収納が少ない住まいだと
若いうちは「ちょっと動線が悪いなぁ」くらいですみますが
歳をとって足腰が弱ってきたら
とても住み辛い家になってしまいます。
そこで「増築」を考えることになるのですが
そうなると数百万円の出費になってしまいます。
というわけで、
家を小さくする場合はこのような色々な問題を考えながら
老後の事も考えて間取りを考えないといけないというわけですね。
ではどうすれば家の面積をカットしながら使いやすくできるかというと
一番は「平屋」にすることです。
平屋にすれば階段もなくなりますので
その分の面積を抑えることもできますし
全ての部屋と収納が1階にあると、
多少部屋や収納が小さくなってもあまり支障がでなくなります。
ただし、
平屋にすることで家の面積は小さくできても
土地面積はそれなりに必要になります。
最低でも55坪は欲しいですね。
もしも
家のコストも抑えつつ、土地や外構にかける費用も抑えたいという事であれば
「平屋」ではなく
使いやすさと経済性を両立した2階建てにするのが良いかもしれません。
2階建てであっても1階に子供部屋か寝室のどちらかと
いつも使う物や衣類をしまう収納を作っておく
という事ですね。
そうすれば子供たちが小さい間もリビングは散らかりにくくなりますし
老後に増築する必要もなくなります。
そして2階に部屋を持って行った分だけ土地面積を小さくできるので
土地代も削減できます。
今から土地を買って家づくりをされる方は
ぜひこのような事も考えていただけたらと思います。