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子ども部屋を短期的に考えるか長期的に考えるか
少し前、東京に出張してきました。
建築業界ではないのですが、ライフスタイル業界の合同展示会に参加させていただいてきました。多くのメーカーが出店していて、今後流行るであろうその先駆けの空気感をしっかり体感してきました!
ライフスタイル業界ってどんなメーカーが出店していたかというと、家具、雑貨、フレグランス、ギフト、照明器具、アウトドア用品など多岐にわたりましたが、私達建築業界としては家具や照明器具、パーツのメーカーさんとお話させて頂けたのがとても貴重な体験となりました。
数年前はインダストリアルなスタイルが流行しましたが、その後はナチュラルモダン、シンプルモダンな北欧スタイルが来てますね!
そして今からは北欧×日本のミックス、ジャパンディというのが来るそうですよー
というかもう流行り始めているそうですよー。土や木などの色味、アースカラーというか、そういう少しくすんだ色味やボタニカルなイメージも来てるそうです。
インテリアで言うと、コロナ渦からお家時間が長くなり、より落ち着いた気持ちでくつろげる空間を求めるようになったのでしょうかね。
さて、本題です。今日は子ども部屋について。
家を建てる目的の一つに、子どもたちに部屋を与えてあげたい という事もあるかと思います。
家を建てれば賃貸の時のように隣近所に気をもむことなくのびのびと遊ばせてあげることもできますしね。
ただ、家を建てる際には子育て中のことだけでなく
子育て後のことまで見据えて間取りを考えていただきたいと思います。
子ども達はやがて家を出ていく可能性が高いので
その後も使い勝手良く作っておいた方がいい!という事ですね(^_-)-☆
ちょっと時系列で考えてみたいと思います。
まず子どもたちが小さいうち。
おそらくこの時期に家を建てる方が多いかと思いますが
小さい子供たちにとって使いやすい部屋ってどんな部屋でしょうか。
一般的に子供部屋は2階に作られることが多いですが
小さな子供たちのほとんどは2階の自分の部屋を全く使いません。
小さな子供たちは親から離れて過ごさないからですね。
ですので子供たちのおもちゃや絵本などはリビングやダイニングに置くことになります。
もしくは子供たちの遊び部屋になるような部屋をもう一つ作ることになりますが、
建築費がかなり高騰している今は、そのような余裕のある部屋をつくることはコスト的に現実的ではありません。
そうなるとせっかくおしゃれなソファを買っておしゃれなリビングを作ったのに、おもちゃや絵本で溢れ、片付かないリビングになってしまいます。
そこで、子供部屋を1階に作ってみると、
余分な部屋や収納は必要なくなりますし、子供たちも自分の部屋を使いやすくなります。
リビングがスッキリ片付いていると、自分たちも気持ちいいですし、急な来客でも慌てることなく迎え入れられますね~。
というわけで、子どもたちが小さい間は子ども部屋は1階にあった方がいいなと思いますね!
では子供たちが思春期を迎えた時はどうでしょうか。
子ども部屋が1階、もしリビングの横にあったりすると、子供たちのプライバシーが低くなりそうですね。自分の子どもの頃を振り返ってみても、その頃って親とちょっと距離を取りたくなるものですよね。
そんな自分たちの子どもの頃の記憶があってか、やっぱり子供部屋を2階に作ってあげたいと思うのでしょうが、1階であっても間取りの作り方によってはそれなりにプライバシーを取ってあげることもできます。
ただ、この時期の事ばかりを重視しすぎると、その後使いづらくなることも多いんです。
それは子ども達が出て行った後。
そこから先は夫婦2人だけの生活がずっと続くことになります。
いずれは2人とも歳をとりますが、そこから先もずっとこの家で暮らし続けることになります。
それは一般的には子育て期間よりもっと長い期間になりますね。
その時、もしも子供部屋も寝室も2階にあったら、どうでしょうか。
おそらく2階はほぼ全く使わないと思いませんか?
まだ健康なうちはいいのですが、
足腰が弱ってきたらなおさら。
そしてそんな時期には1階に部屋を作る増築をせざるを得なくなりますよね。
それならば老後の事まで考えて子供部屋を1階に作っておいてはどうでしょうか。
使わなくなった子ども部屋を収納や部屋として使うことが出来ますね!
これはあくまでも1例で
もちろん土地の状況によっては難しい場合もあるのですが
当たり前のように「子ども部屋と寝室は2階」というセオリーがなぜかあって、
そのために家づくりの範囲を縮めてしまっています。
家づくりの際にはぜひ長期的な事も踏まえて間取りを考えていただければと思います。